ひつじ かわ バトラー
「執事の衣装を被った狼」
「ご主人様を害するものは全て、永遠の眠りについていただきます」
愛する主人を護るため、忌むべき過去の力『MAX OF WOOL』を使い
メリー・M・ゴートは日夜戦いつづけるのであった。
迫る『WOLF』の魔の手
因縁の対決、そして
結ばれる事無い定め
それでも少女は
夢を護るために
ただそれだけのために
その身を血に染め
自らを犠牲にし
ストレイシープとなり戦いつづけるのであった
プロローグ
初めて彼と出会ったその日、彼女は絶望の淵にいた
組織に忠誠を誓い戦いつづけた彼女は、その組織に捨てられた
それが全てだった彼女は生きる目的を失った
過去に得た最強の称号「MAX OF WOOL」も、組織を離れた今となってはどれほどの意味があろうか
いまや死を待つばかりの生きた屍、道の片隅で朽ちるときを待つだけだった
通り行く者たちはボロ布のようになった少女を、嫌悪のまなざしで眺め通り過ぎていった
孤独に死に逝こうとしていたその時、一人の男が少女の前にひざまづきその手を差し伸べた
「もしよかったら、一緒に生きてみないか?」
その時、どう答えたかは思い出せない。
ただ、抱きかかえてくれたときの彼の手の暖かさを少女は今でも覚えている。
少し離れたところに高級車と慌てている運転手らしき男が見える。
背と膝の裏に手をまわして少女を抱き上げた青年はそのまま車の中へ入る。
何か言おうとする運転手の台詞を遮り、少女を抱きしめたまま指示を出した。
―――あの時、私は生まれて初めて感じたぬくもりに恋をした
キャラ紹介
ご主人様 : 訳ありながらも王族の血筋を引き、実質的にはかなり高い地位を望める環境にある。
だが、本人は権力を望まず、今ある領地をいかにして平和に治めるかに腐心している。
『貴族の義務』を自ら果たすその姿勢から、領民からの支持は絶大である。
自分の地位を職業の一つと言い切り、職人達に敬意を払うその姿は、かなりフレンドリー。
この事が逆に中央の警戒心を煽る事となるのだが、本人は気にしていない様子。
メリー・M・ゴート : 現在、領地の統括を手伝う執事としてNO.2の地位につきご主人様のサポートをこなす。
過去においては、国の暗部を支配する暗殺結社「WOLF]の最高作戦実行者『MAX OF WOOL』であったが、ある作戦で捨て駒にされた。計画上、死亡しなければならなかった彼女は、その比稀なる能力によって生きて包囲網から脱出する事が出来た。
が、しかし組織に全てをゆだねていた彼女にとって、組織に裏切られた事実は彼女のアイデンティティを崩壊させるほどの衝撃を与えた。
その後、生きる屍のように町を徘徊し、精根尽きて大通りで倒れているところをご主人様に助けられる。
ご主人様の誠意あふれる看病のおかげで命を取り留め、心を癒された彼女は淡い恋心と絶対の忠誠心をご主人様に抱くのであった。
予告編
王の危篤の知らせと遺言状の内容、影から表へと顕在化する権力争い
暗殺結社『WOLF』の暗躍、戸惑う国民、暴走する貴族
「僕はね、メリー。貴族だとか王族だとかそんなものどうでもいいんだ。ただ一つ望むとすれば、君と一緒に―――。」
「そんな、う、嘘でしょう、ご主人様。なんで、なんで今頃そんな事いうのですかっ!!私はっ、私は身分違いの恋など諦めるしかないと思っていたのに、こんな時になってそんな事言われたら―――。ご、ご主人様?返事をしてくださいっ!一人にしないでくださいっ!私は、ご主人様と一緒でなくちゃ生きられないんですよ、だから、しっかり目を明けてくださいっ!!」
「はははっ、あの『MAX OF WOOL』の称号を手にした者が何たる無様、まるで恋に溺れた田舎娘じゃないの。くだらなすぎて逆に笑えるねぇ、メリー?」
「貴方という人はっ、フォックス・F・ナインテール。人の心を踏みにじってなんともおもわないのですか?!」
「組織の命令で人の命を踏みにじってきた貴方に言われるとは心外だわ。過去の罪を忘れて偽善を振りかざす権利が貴方にあるのかしら?」
「権利など最初から持ち合わせていない、自由など知ることは無かった、命の大切さなんて誰も教えてくれなかった。―――だけど、ご主人様は私の知らなかった全てを与えてくれました、幸せになっていいと抱きしめてくれました。そして、私と一緒に歩んでくれると誓ってくれました。それだけで・・・その思いだけで空っぽの私は満たされたのです。だから、貴方なんかは御主人様に指一本触れさせません!!」
一言戯言
年賀CGを描く際にぽっと出たネタ。
干支の羊、ヒツジ・・・執事。英語で言えばバトラー、なんか武闘派っぽい響きだし百戦錬磨な過去を背負っているとかで今は執事の役職(皮)を被っていると。
で、華が欲しいから女執事、メイドなんて目じゃないぜ!!
忠誠という名で誤魔化した恋心とかをご主人に抱いてたり・・・むはぁーー!!